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訪問鍼灸で保険が使える症状一覧|対象ケースと注意点を徹底解説

はりきゅう院 歩(あゆみ)院長

院長:福家洋平

はりきゅう院 歩の院長です

「自分の症状でも訪問鍼灸で保険が使えるの?」 そんなご相談を多くいただきます。訪問鍼灸では、厚生労働省が定めた慢性的な痛みやしびれなどの疾患に該当すれば、医師の同意書をもとに健康保険を利用できます。

この記事では、大阪市住吉区のはりきゅう院 歩、院長の福家が、保険の対象となる症状や実際の施術例、よくある誤解、そして注意すべきポイントまで、現場経験に基づいて詳しく解説します。


訪問鍼灸の保険適用とは?

訪問鍼灸は、通院が困難な方に対して、医師の同意書をもとに鍼灸師が訪問して行う医療保険対応の施術です。 対象となるのは、急性のケガではなく、慢性的な神経痛・関節痛・しびれなどの症状です。

鍼灸施術は血流や神経の働きを整えることで、痛みや筋緊張を和らげ、身体の回復を促すことが目的です。 保険を利用することで、1回あたり数百円の自己負担で継続的に受けることができます。


保険が使える6つの対象疾患

厚生労働省が定める「はり・きゅう療養費支給対象疾患」は以下の6つです。 これらのいずれかに該当し、かつ医師の同意があれば、訪問鍼灸の保険が適用されます。

  1. 神経痛
    例:坐骨神経痛、肋間神経痛、三叉神経痛など。神経に沿って痛みやしびれが出る症状です。
    鍼灸では、神経の圧迫や循環不良を改善し、痛みを和らげる効果が期待できます。
  2. リウマチ
    関節の腫れやこわばりを伴い、朝の動き始めに強い痛みを感じることが多い疾患です。
    鍼灸では炎症を抑え、関節の可動域を保つことで、薬の副作用を減らしながら生活動作をサポートします。
  3. 頸腕症候群
    首から肩、腕にかけてのこり・しびれ・だるさを伴う症状です。
    長時間の同じ姿勢や神経圧迫が原因のことが多く、鍼灸で筋緊張を緩めると血流改善と神経調整が期待できます。
  4. 五十肩(肩関節周囲炎)
    肩の動きが悪く、痛みで腕が上がらない状態。夜間痛を伴うこともあります。
    鍼灸では、炎症の軽減とともに拘縮を防ぐ施術を行い、少しずつ可動域を回復させます。
  5. 腰痛症
    慢性的な腰痛、姿勢の崩れ、筋肉のこわばりなどがある場合に適用されます。
    鍼灸は筋肉や靭帯、神経に直接働きかけ、根本から痛みを軽減します。
  6. 頚椎捻挫後遺症(むち打ちなど)
    外傷後の痛みやしびれが長く続く場合に該当します。
    鍼灸で神経伝達を整えることで、違和感や可動域制限の改善が期待できます。

実際に保険が適用された事例

ここからは、実際に院長の福家が訪問した患者さまのケースをご紹介します。

ケース①:大阪市住吉区 O様 80代男性/脳梗塞後遺症・坐骨神経痛

脳梗塞後の左半身のしびれと腰から足にかけての坐骨神経痛。立ち上がり動作が困難でした。 週2回の鍼灸施術を継続することで、約3か月後には「朝の動き出しが楽になった」と実感。 施設の廊下を歩く距離が以前の倍になり、介助者からも「動作がスムーズになった」と言われています。

ケース②:大阪市住吉区 N様 70代女性/変形性膝関節症による痛み

膝の痛みで、家事がつらいとのご相談。 自分なりに体操などもしていましたが、体調に波がありました。 鍼灸で血流と体温調整を整えることで痛みが和らぎ、動作時間が早くできるようになりました。 「動きはじめが怖くなくなった」と笑顔で話されました。

ケース③:大阪市住吉区 施設職員(看護師長さん)からの声

「お風呂介助の際、膝の拘縮が和らぎ、介助がしやすくなりました」とのお声をいただきました。 利用者様ご本人だけでなく、介助側にとっても負担が軽減されることが訪問鍼灸の大きなメリットです。


保険が使えない症状・ケース

  • 一時的な肩こりや疲労、筋肉痛
  • 捻挫・骨折・打撲など外傷の初期治療
  • リラクゼーション・美容目的の施術
  • 整形外科や整骨院で同じ症状を治療中の場合

これらは保険適用外となります。 また、同一部位への重複請求を避けるため、病院・整骨院で治療中の症状については注意が必要です。


保険を使うための注意点

① 同意書の有効期限は6か月

訪問鍼灸の保険利用では、医師の同意書の有効期限が6か月と定められています。 更新時には再度、医師に状態を報告し、必要であれば継続の同意を得ます。

② 通院中の医療機関との重複に注意

同じ症状を病院や整骨院で治療している場合、保険が重複して使えません。 ただし、腰痛と肩痛など異なる部位であれば併用可能です。

③ 医師との信頼関係が大切

同意書は「指示書」ではなく「同意書」です。 鍼灸が有効であると医師が判断すれば発行できます。 医師との連携を円滑にするため、私は施術報告書を作成し、医師・ケアマネジャーへ共有しています。


訪問鍼灸で改善が見込まれる具体的な症状例

  • 歩行時に足が出にくい(神経伝達の乱れ)
  • 寝返りを打つと腰や肩が痛む
  • 手足のしびれ・むくみ・冷え
  • 夜間の痛みで眠れない
  • 筋肉が固く、関節が動かしにくい

これらの症状は、鍼灸によって血流や神経のバランスを整えることで改善が期待できます。 訪問マッサージでは届きにくい深部の硬さや神経痛にも、鍼灸は有効です。


院長の福家が考える「訪問鍼灸の本質」

訪問鍼灸は単なる「痛みをとる施術」ではなく、生活の質を上げる施術だと私は考えています。 たとえば、ベッドから立ち上がる・トイレへ行く・靴を履く――こうした日常動作が少しでも楽になること。 それがご本人の自信と笑顔につながります。

そして、その変化はご家族や介助者にも影響を与えます。 「介助が楽になった」「転倒の不安が減った」といったお声は、私たち施術者にとって何よりの励みです。


まとめ

訪問鍼灸で保険が使えるのは、以下の6つの慢性疾患です。

  • 神経痛
  • リウマチ
  • 頸腕症候群
  • 五十肩
  • 腰痛症
  • 頚椎捻挫後遺症

これらの症状で通院が難しい場合、医師の同意書をもとに在宅で施術を受けることができます。 同意書の有効期限や重複治療には注意が必要ですが、正しく運用すれば大きな支援になります。

「痛みを我慢している」「病院ではもう変わらないと言われた」 そんな方にこそ、訪問鍼灸の力を知ってほしいと思います。

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当院の想い

はりきゅう院 歩(あゆみ)では、痛みをとることだけを目的とした施術ではなく、「動ける身体」「疲れにくい身体」を取り戻すためのサポートを行っています。

訪問鍼灸は、通院が難しくなった方にとって「身体のケア」と「心の安心」を届けられる大切な施術のかたちです。 少しでも身体が動かしやすくなり、介助や生活が楽になることで、その人らしい日常を取り戻してほしいと願っています。

症状の改善だけでなく、ご本人・ご家族・介護に関わる方々の笑顔が少しでも増えるように。 これからも一人ひとりの暮らしに寄り添い、地域の中で安心して過ごせるようお手伝いを続けてまいります。

大阪市住吉区のはりきゅう院 歩、院長の福家として、これからも皆さまの「歩み」を支える存在でありたいと思っています。

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