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高齢者の歩行能力を支える訪問鍼灸|一歩を踏み出すための身体づくりと生活動作の最適化

はりきゅう院 歩(あゆみ)院長

院長:福家洋平

はりきゅう院 歩の院長です

はりきゅう院 歩、院長の福家です。大阪市住吉区で訪問鍼灸を続けていると、「歩く時にふらつくようになってきた」「以前より歩幅が狭くなった」「つま先が引っかかる」といった相談を受けることが多くなりました。年齢を重ねるとともに歩行能力が変化するのは自然なことですが、その変化が生活の安定に影響し始めると、少しの変化が不安につながってしまいます。歩行は日常生活の中心にある動作であり、家の中を移動するだけでも立ち座りや方向転換が必要になり、その一つ一つの小さな動きに負担が生じると、次第に外出の意欲が低下し、活動量全体が落ちてしまうことになります。

歩くという動作は、ただ脚を動かせば成り立つものではなく、身体全体が連動しながら姿勢を維持し、周囲の情報を認識しながらバランスをとる複雑な動作です。足首・膝・股関節が協調して動くだけでなく、体幹の安定、呼吸のリズム、視覚からの情報処理など、多くの機能が同時に働くことで成り立っています。歩行が不安定になってくる背景には、筋力、柔軟性、神経系の反応、関節可動域、姿勢の崩れなどが複雑に絡み合っています。

歩行能力が低下する背景にある身体の変化

歩行が不安定になり始めると、多くの方が「筋力が落ちたから」「歳だから仕方ない」と口にされます。確かに加齢変化は影響しますが、その裏にはもっと繊細な身体の変化があります。住吉区で訪問を続けていると、動きにくさの背景には深層筋の緊張が積み重なっているケースが非常に多いと感じます。特に太ももの裏側の筋肉、股関節の内側、足首周囲の小さな筋肉は年齢とともに硬さが増し、立ち上がろうとしたときに最初の一歩が出にくくなる原因になります。

身体は無意識のうちに安定する姿勢を探し続けていますが、日常生活の中で偏った姿勢が積み重なると、骨盤が後ろに倒れ、胸が沈み、頭が前に出るような姿勢が定着してしまうことがあります。この姿勢の崩れは歩行のバランスに大きく影響し、足を前に出しにくくしたり、つま先が上がりにくくなったりします。身体の左右差も歩行に影響を与え、片側だけが強く緊張していると、一歩ごとに重心が揺れ、ふらつきやすくなる場合もあります。

訪問鍼灸が歩行能力を整える理由

歩行を改善するためには、筋力を鍛える前に、身体が動きやすい状態を取り戻すことが欠かせません。鍼灸は、その準備として非常に有効なアプローチです。深層の固まった筋肉に直接働きかけ、身体の内側の動きやすさを引き出すことで、自然に足が前に出る感覚が戻っていきます。

歩幅が狭くなる方の多くは、股関節前面や太ももの付け根周囲の緊張が強く、無意識のうちに脚が上がりにくくなっています。鍼灸でこれらの筋肉をゆるめることで、足が前に出やすくなり、一歩の大きさが変わっていきます。また、ふくらはぎや足首周囲の緊張が強いと、つま先が上がりにくく、段差でつまずきやすくなりますが、施術により足首の可動性が戻ると、体重移動がスムーズになり、歩行の安定につながります。

体幹の安定も歩行には欠かせません。腰や背中の深層筋が緊張していると、身体が前に倒れやすくなり、足を前に出すたびに余計な力が必要になります。鍼灸によってこれらの深層筋がゆるむと、体幹が自然に起き上がり、重心が安定して、歩き始めや方向転換の負担が和らぎます。

住吉区で訪問を行う中で感じる環境要因の大きさ

歩行は身体だけでなく、環境の影響も強く受けます。訪問鍼灸の強みは、その人の生活環境のなかで施術できることです。住吉区で多くのお宅や施設に伺う中で感じるのは、床の硬さ、生活動線、椅子の高さ、玄関の段差、歩行補助具の使い方など、生活の“ちょっとした違い”が歩行の安定に大きく関係しているということです。

柔らかい敷物の上では足裏の感覚がぼやけてしまい、安定した一歩が踏み出しにくくなります。逆に床が滑りやすいと、無意識に身体が緊張し、歩行がぎこちなくなります。また、椅子の高さが合っていないと立ち上がりの動作が難しくなり、そこから歩き始めの不安定さが続く場合もあります。訪問の現場では、こうした環境の改善提案も同時に行い、生活の中で安全に歩ける環境を整えていきます。

歩行が安定すると生活が変わる

歩行が安定することで生活に起こる変化は大きく、身体だけでなく気持ちにも明るさが戻ります。歩きやすくなると、まず外に出ようとする意欲が出てきます。玄関を一歩出るだけでも刺激が増え、季節の変化を感じることで心が軽くなる方も多くいます。歩行が安定することで、買い物や通院の負担も減り、介助するご家族にとっても安心感が高まります。

室内での移動が楽になると、トイレや食卓への移動がスムーズになり、生活のリズムが整います。歩く力が戻ると、食欲や睡眠の質が改善する場合もあり、身体のめぐりが良くなることで全体的な体調が安定します。活動量が増えることで筋力の維持にもつながり、転倒リスクも自然と減っていきます。

院長・福家の想い

歩行能力の低下は、身体の問題だけでなく、気持ちや生活の質に深く関係しています。歩きにくさが続くと、行動が制限され、外出の機会が減り、気持ちが落ち込むこともあります。私は訪問鍼灸を通して、もう一度その人が「歩ける自分」を取り戻すためのサポートができると考えています。

住吉区で施術に伺う中で、身体が少しずつ変わっていく瞬間に立ち会うたびに、歩行が改善することの意味の大きさを実感します。歩けるようになることで表情が明るくなる方、散歩の習慣が戻る方、ご家族との外出が再開できる方など、歩行が安定することで広がる可能性は本当に大きいものです。

まとめ

高齢者の歩行能力を支えるためには、筋力だけでなく、深層筋の緊張、姿勢、関節の可動性、体幹の安定、生活環境など、多くの要素が関わります。訪問鍼灸は、これらを総合的に整え、無理なく自然に歩ける身体づくりをサポートできる施術です。身体が軽くなり、一歩が出やすくなり、歩くことへの不安が減ることで、生活は確実に前向きに変わっていきます。

住吉区で歩行に不安のあるご家族やご利用者の方がいましたら、いつでもご相談ください。訪問鍼灸で、その人らしい生活と毎日の安定を支えていきます。

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